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麻酔トラブル

夏真っ盛りのトンガ、たくさんの南国の植物が見ごろを迎えています。
ちょっといいカメラを手に、植物の写真を撮るのが最近の楽しみになっています♪
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今日はちょっと専門的なお話。
トンガ獣医療と日本獣医療の、格差のひとつが麻酔です。
日本の動物病院で、犬の手術をする時は、ほとんどの病院でガス麻酔を使います。
ガス麻酔はガスを吸っている間だけ犬が寝ているので安全性が高いけれど、機材のないトンガでは使えません。そこで注射で寝かせるのがトンガの方法です。
注射の麻酔薬には何種類もありますが、その供給が不安定なのもトンガ。使いやすいのはケタミンやメデトミジンですが、ない時はキシラジン、アセプロマジン、モルヒネなどその時にある薬でやります。麻酔は私もトンガに来てからかなり試行錯誤してきた分野であり、同僚にとっても苦手分野。でも私が赴任してから同僚と私が揃う時のみ手術を入れていたので奇跡的に麻酔事故はゼロでした。
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しかし年末の休暇中に急患があり、同僚だけでチワワの眼球摘出をすることに。診療所は閉めていましたが、白人オーナーに交通事故の急患だから診てくれという呼び出しがあり、私に連絡がつかなかったので同僚たちだけでやっていたら、術中に心停止し、そのまま亡くなり、オーナーは大号泣という話でした。
小型犬、それも海外産の純潔犬は、トンガの雑種犬より慎重に麻酔管理をしなければなりません。同僚は過ぎたことで私を責めることはありませんが、そこに私がいれば助けられたかも、と思ったら残念でなりませんでした。
初めての麻酔事故。そしてこれまで1年3カ月、何度か麻酔について同僚に質問されることもあり、講習会をしようと思っていた矢先の出来事。
薬理学を基礎知識のない同僚に教えることは、見せて教えられる技術に比べると難しく、後回しにしてしまっていた分野でした。いつも付き添いながら自分で麻酔管理をし、術式を教えることばかり優先してきたことを反省しました。ここでマンパワーとして働くことが私のボランティアと思って楽しく活動してきましたが、これからは同僚だけでできる治療レベルを上げることにもっと重点を置いていかなくては。
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大学では3~4年目に2年間かけて学ぶ薬理学。これをトンガ人にいかにわかりやすく、実践的に伝えることができるか。難しいことを簡単に説明する力と、英語力が試されます。
今週はより気合をいれて講習会準備をしようと思います☆

コメント:

失敗が易々と許される世界じゃないのかもしれないけど、悲しいかな、一度失敗した方が勉強してもよく覚えるし、失敗も繰り返さないってのが現実なんだよね

飼い主さんには失礼な言い方だけど、教える側としてはいい切っ掛けになるのかな?
2013/01/09(水) 20:04:45 |URL|どん兵衛 #- [編集]
遅れましたがあけましておめでとうございます!!麻酔自己残念でしたね。わたしのところではキシラジン1㎎/㎏+ケタミン20㎎で麻酔してます。昨年の5月からザンビア人の獣医さんが来て、彼女は小動物臨床の経験があるので彼女から学びながらなんとかやってます。ケタミンも教科書に書いてある2倍量で始めはびっくりしましたが、麻酔のキープとしてケタミン使うので倍量だったんですよね。随分病院綺麗に見えますけど、おんぼろなんですか?そんな風には見えないです、、、眼球摘出手術をできちゃうところがすごい笑 うちに来る病気はパルボ、ダニ熱、咬傷・外傷(喧嘩、蛇)がほとんどで、診療3割、ワクチンや薬浴が7割です。手術も全くしません。手術が必要なのはほとんどザンビア大に送っちゃいます。だからあきこさんはすごいです!!
2013/01/10(木) 17:44:48 |URL|後藤 文 #- [編集]
>どん兵衛
うんうん、本当に。
悔やんでも帰ってくる命ではないから、同僚のモチベーションもあがってる機会に
伝えられる限りのことを教えたいと思ってるよ。
2013/01/10(木) 18:28:20 |URL|akikokatsuno #- [編集]
おひさしぶり!
注射麻酔、難しいよね。
基本はこっちもキシラジン+ケタミン(またはケタ+ジアゼパム)だよ。
そして症例も似たような感じ。ダニ熱はないけど、パルボに外傷はすごく多い。
あと寄生虫、これは小動物に限らず豚も牛も馬も。
日本の動物病院とは大違いだけど、貴重な経験だよね。
またブログにも遊びにきてね。情報交換しましょう。
今年もよろしく(*^_^*)
2013/01/10(木) 18:48:11 |URL|akikokatsuno #- [編集]

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akikokatsuno

Author:akikokatsuno
2011年9月26日~2013年9月26日まで、青年海外協力隊の獣医隊員としてトンガ王国で活動。トンガで感じたことを日本に伝えるためのブログです。帰国して現在、動物病院をやっています。
ポックル動物病院 http://pokkur-ah.com/

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